「明大付属校」が、ほぼ半世紀ぶり世田谷に(12/28付記事)
Yahoo!ニュースでコメントなどもよめる記事はこちらから。
コメント欄に的確なものも散見されるので、参照するのもよいと思います。
要点をまとめると
- 明治大学と中高一貫男子校の日本学園中学校・高等学校が系列校化に合意
- 世田谷地区に明治大学の付属校(系属校)が誕生することに
- これにともない日本学園は共学化
というところでしょうか。
日本学園中学校・高等学校とは
記事内で紹介されているが、中高一貫男子校で世田谷にありますね。
学力帯としては、首都圏模試の偏差値が40程度で、四谷大塚については偏差値がつかないという状況とのこと(いずれも80%偏差値)。
合格実績としては、卒業生184名に対して学習院大4名、明治大に12名、青山学院大3名、立教大4名、法政大5名というところで、日本大学14名、専修大18名を併記したほうが想像がつけやすいか。
記事内にもありますが、このまま生き残ることは困難という判断もあったのかもしれない日本学園側の思惑と、明治大学側で少し利害が一致するところがあったということでしょうか。
立地が明大前駅というのが学園側にとって手を差し伸べてもらえる最大のメリットだったのかもしれませんね。
世田谷という地域性
基本的にはあまり生々しい表現は避けたいと思っているのですが、そうはいってもやはり世田谷といえば高級住宅地とか高収入世帯の印象をもっている方は多いのではないでしょうか。
当然、中学受験に対する意識も強い地区の1つです。
都内で中学受験をする割合が高いのは文京区というようなデータを以前みかけたこともありますが、単純な数や割合というよりも、その熱量(受験は課金ゲームだという作品もあるわけですが‥)という指標を加えると、また違ったデータが出てくるような気もしてしまいます。
もちろん私自身、世田谷に住んでいた生徒は多数担当したことがあります。
全てのご家庭にあてはまるわけでもないのですが、実は保護者の方が世間的にかなり有名な方だったという経験もあります。
そんな地域に系列校を設置できるということはやはり意味の大きいことなのでしょう。
加えて、明治大学が存在する明大前駅が最寄りということであれば、意味のある高大連携なども考えられ、日本学園あらため明治大学付属世田谷中学校・高等学校にとっても明治大学側にとっても、お互いにまたとない立地条件なのではないでしょうか(記事内に既に高大連携事業は2012年には締結していたものの効果は限定的だったという記載もありますね)。
大学側も優秀な学生にできるだけ来て欲しいでしょうし、中学・高校側も立て直しは急務でしょうし。
日本学園中学校・高等学校の今後
系列校化するのは2026年からとのこと。
共学化もして、名称も明治大学付属世田谷中学校・高等学校に変更するものの、実際は系属校という扱いなのではないでしょうか。
実際に附属高等学校推薦入学試験での受け入れは卒業生に対して30%程度から始まるということです。
これは現状の日本学園中学校・高等学校の状況を見ての数字ということでしょうか。
ちなみに、明治大学の他の関連校を見ると、明治大学付属明治は93.4%、明治大学付属中野は90.8%、明治大学付属中野八王子は81.6%ということからも、割合の低さは際立ってしまいます。
業界全体を見回した時の話
GMARCHなど大学の系属・付属校に動向についてはその囲い込み戦略とでも言うようなものは確かに気になる。
今回の明治大学付属世田谷だけでなく、青山学園が埼玉県の浦和ルーテル学院を大学系属としたのも2019年の話です。
あとは、立教の名前こそついていませんが、香蘭女学校は学年の半分程度が立教大学へ推薦で進学することができます。
推薦枠も80人から97人に増大したという記事も出てきます。
おわりに
年末に見つけていたものの、記事にするのが少し遅れました。
一定の指標にされがちなGMARCHの系属校ということで、記事として残しておきます。
内部で働くことを考えると、付属校と系属校では待遇が違うこともあります。
このあたりもできるだけよく情報を収集した上で(応募するなら)応募していきたいものですね。