転職の「こんなはずじゃなかった」の失敗を防ぐ – 私学でブラックの横滑りや現状維持に陥らないための具体的な問いかけ

転職活動

転職活動は期待不安の連続です。

より良い環境や待遇を求めて転職をしたのに、いざ働いてみると想像していたのとは違っていた‥

違っていただけならまだ良い方で、中には以前までの方がマシだった、というケースもあります。

これは実際に私が最初の私学で勤めた際にも感じたことでしたし、複数の学校で勤めていく中で以前の同僚の失敗談が聞こえてきてしまったこともありました。

転職する際に危うい精神状態と思考回路

自分も含めて、他の元・同僚を複数見ていた限りではありますが、今の学校の働き方が厳しくてとにかく他の学校に移りたい、という状況は危うい場合も少なくないです。

やはり冷静な判断ができていなかったり、応募した学校の分析が十分にできていないまま転職を進めてしまい、結局は似たような学校の横滑りになってしまうのは少なくありません。

「とりあえず」で転職してしまうと、履歴書上の見た目が悪くなって次の転職がしにくくなってしまい、更に身動きが取れなくなってしまうことも十分考えられます。

ブラック私学から逃げたつもりが、状況はほとんど変わらない上に、再度の転職がしにくくなってしまって八方塞がり‥という状況は避けたいものです。

また、基本的に転職すると賃金が下がる(※明確に転職先の待遇が良いことがわかっている場合を除く)覚悟はしていたほうがいいでしょう。

それゆえ、慎重に戦略を練り、情報を収集しながら転職を進める必要があります。

ただ、日々の業務に追い詰められて余裕がなくなってくると冷静さを失いがちなので注意して下さい。

ホワイト私学への転職を準備するための具体的な問いかけ

自己分析を徹底的に行う具体的な問い

転職活動をしていた頃、同じように転職活動をしていた同僚からふとこんな質問をされたことがありました。

元・同僚
元・同僚

職場としての学校に求めるものって何?

この問いに対する答えに正解はなく、個々人によって内容は変わってくると思います。

働きに見合った賃金でしょうか?

それとも十分な教材研究ができる時間余裕でしょうか?

先進的な取り組みをしている職場環境でしょうか?

また、経験とともに求めるものも変わってくるかもしれません。

安定的に生徒募集が見込めて経営面での不安が少ない学校みたいな答えに変わるかもしれませんね。

もちろん、自分が求めるものがすべて揃っている学校は存在しないと思いますので、自分の中でも優先順位をつけてある程度の妥協は必要になってくるとは思います。

学校分析や学校比較を徹底的に行う具体的な問い

また、別のタイミングでは元・同僚にこんな質問もされました。

元・同僚
元・同僚

日本にある私立学校のどこからでも内定が出るとしたらどの学校で働きたい?

もちろんこの問いもそれぞれ答えは変わってくるはずです。

ただ、序盤の転職活動中の若かりし頃の自分は、答えに窮してしまったのです。

思っていた以上に自分はそれぞれの私立学校のことを知らないし、とにかく現状を変えたいだけの後ろ向きな転職をしようとしているな‥と。

こういう話をする同僚がいたことで、少し冷静さを取り戻して転職活動を続けることができたと思っています。

私学の転職が一般企業の転職と違う点

業務の全体像が想像しやすい

教員の業務内容は多くの学校で共通していると思います。

授業はもちろんですが、担任、部活、生徒指導はどこの学校でもあると思いますし、広報や入試、特有の事務作業でも共通しているものはありますね。

もちろん、学校の文化や考え方でアレンジが加わるものはあります。
制服の有無、校則の有無、男子校や女子校特有の判断基準など、様々あるように思います。

とはいえ、基本的な業務内容は共通しているものも多いので、転職した後もソツなく仕事をこなす方は多いように感じます。

そのため年齢相応の能力が求められてきますし、年齢以上の能力があれば内定に繋がりやすいのではないでしょうか。

また選考の中で模擬授業を見てもらう時でも、教科の教員による面接でも、管理職が同席していても同席していなくても、一定の形式に落ち着くのも教員の仕事が一定の枠の範囲内に収まっているからだと思います。

ただ、転職した後も仕事ができる・できないが広く職場内の同僚にバレてしまいます(出来る人の所に仕事が集まるとかそういう話は別で)。

ステップダウンの転職には自然にブレーキが働くことも?

既に一定以上の私立学校で専任教諭等の安定した身分で勤務している場合、同レベル帯の私立学校でなかなか内定に繋がらないケースもあるように感じています。

その理由は学校ごとにあると思います。ただ、採用活動をしている学校としてダメージが小さくないのは内定を辞退されることです。

特に秋も深まってきた頃に内定を辞退されて、次年度の人事配置の目処が立たないとかなり大変なことになってきます。

そのため、学校側から「もしかして内定を辞退されてしまうかも」と思われてしまった場合に、どれだけ優秀な人材でも不採用になる可能性はあると思っています

もちろん、同レベル帯の学校間の転職でも、経験があるからこそ「このレベル帯の学校はどういうことをしなければいけないか分かっているだろう」ということで内定に繋がるケースもあると思います。

ただ、この場合はやはり横滑りや現状維持にしかならず、自分の次の身動きが取りにくくなることに繋がりかねません。

私学の転職でも一般企業の転職でも同じように気をけけなければいけない点

情報収集をきちんと行う

どうしても男子校か女子校か、宗教色があるのか、どれくらいの合格実績が出る学力帯なのかなど、自分に近い情報収集が多くなりがちです。

学校の形態、法人はどこかという基本的な情報も欠かさず確認するようにしましょう。

また、沿革にも学校の考えがにじみ出ることも少なくありません。

共学になった、募集を停止した(再開した)、などは簡単に調べられます。

商業科を廃止したとか、特別進学コースを設置したなども同様です。

校風や雰囲気などの口コミ情報もあながちバカにできません(もちろん自分の中である程度のフィルターをかけながら読んで下さいね)。

選考の際に学校を良く見てくる

事前にリサーチした情報も、所詮は二次情報です。

選考が進むと直接学校へ足を運ぶ機会も出てきます。

その際に、生徒の様子や対応してくれる教職員、面接の内容などから敏感に感じ取って分析をして下さい。

周囲が何と言おうと、自分が感じた肌感覚が合うならばそれはOKなのです。

noteにて以下のマガジンも書いていますのでご参考まで。

採用試験に行くときに見てくるべきこと

おわりに

採用する学校側も、採用活動に失敗するリスクは避けたいはずです。

失敗というのは内定辞退はもちろんですが、実際に同僚になるにあたって実は能力が低かったとか、モチベーションが低かったなど、働く側も雇う側も満足度が下がるのはお互いにとって損失でしかありません。

そのため、面接の途中で「譲れない条件は何かありますか?」などと聞いてくれることもあります。

とにかく自分と学校をよく分析してください。

自分の分析は1回やったらそこで終わりではなく、上手くステップアップできている方ほど随時自分の分析を行って更新していかなければいけないと思います。

自己分析のためのネタも増えているでしょうし。

転職の鬼
転職の鬼

常に自己分析を更新できる人が成功する人なのかもしれませんね!

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