塾で3年間何もしなかった少年が小6・12月の「変化」で慶應湘南に合格した理由(10/9付 FRau edu記事)

受験生保護者

元記事はこちら

塾で3年間何もしなかった少年が小6・12月の「変化」で慶應湘南に合格した理由
https://gendai.media/articles/-/100767

記事を書いているのは、今までも時々紹介しているおおたとしまさ氏

ただし、今回の主役は宮本算数教室宮本哲也氏と、栄光学園から東大に進学し、母校の栄光学園で教鞭を執るイモニイこと井本陽久氏

どういう方かご存知の方もいらっしゃると思いますが、知らない方のために簡単に紹介しておきます。

宮本哲也氏は経歴としては高校を中退後、大検をとって早稲田大学に入学。在学中から塾講師の道を歩み、大手進学塾でも活躍してきた方ですが、どちらかというと「世界一受けたい授業」に出演されたことで知ったという方も多いかもしれませんね。

現在は東京都千代田区で宮本算数教室を運営しているようですが、この塾への入塾は無試験・先着順で一学年の生徒数は20人にしているようです。

キャンセル待ちが200人以上もいるという話も。

実は自分も数年前に、この宮本算数教室に通っているという小学生に学校説明会で出会ったことがありますが、かなり知的な雰囲気を醸し出しているというか、自分で考える力をもっていそうな感じが出てきました(とはいえ、1人しか会ったことがないのですが‥)。

井本陽久氏は栄光学園で数学オリンピックの出場をサポート。その後は栄光学園での身分を非常勤講師に変更するとともに自分の教室を主宰しています。

井本陽久氏は「プロフェッショナル仕事の流儀」にも取り上げられました。

どちらにも共通するのは教えない教育を実践しているということです。

記事に戻りましょう。

読み進めていくと、2ページ目で「絵や漫画が好きで勉強の時間が確保できない」という保護者の相談が出てきます。

コレに対して、どちらも先生もそのままでいい、と発言しています。

井本陽久氏は、「絵を描くことを通して試行錯誤をしている、学びの本質を経験している。」という趣旨の事を述べています。

その後も以下のような発言をしています。

どんな人生を送るかじゃなくて、自分が生きてきた人生を、自分でちゃんと引き受けて、そこに自分で意味づけをできるっていう、それができるようなひとになってもらえればいいんじゃないかな

https://gendai.media/articles/-/100767?page=3

この記事の最後に出てくるのがタイトルにもなっている慶應湘南に合格した子どもの話です。

せっかく宮本算数教室に通っているにもかかわらず、何もしなかった生徒がいたそうです。

ただ、小学校6年生の12月24日になって、初めて自分で考えるようになったと感じたとのこと。

この子は函館ラ・サール中学校には繰り上げで合格したものの、2月1日の武蔵には不合格しました。

ただし、最終的には慶應義塾湘南藤沢中等部に繰り上げで合格するに至ります。

この12月24日の出来事についての後日談が掲載されています。

保護者の方いわく、この日が初めて親が子どもを見放した日だったそうです。

要約すると、それまでは親が子どもの将来を心配してレールを敷こうとしていたのですが、見放されたことによって子どもが初めて自分事として考えるようになったという感じでしょうか。

もしかしたら男の子に多いかもしれないと感じてしまいますが、割とあるあるのような気もします。

大人でもそうですが、結局のところ本人がその気にならなければ意味がないというお話でしょうか。

ただ、中学受験は、まだ12歳の子どもが取り組む人生のイベント。

まだまだ自分の考えや価値観を大人とぶつけ合えるほどには成長していない場合も多々あると思います。

中学受験が原因で、親子関係が悪くなった状態で入学してくるお子さん・ご家庭も一定数いらっしゃいます。

なんのために中学受験をするのかが整理しきれていなかったり、脱線してしまって方向性を見失ったお子さんも見てきました。

中学受験はある意味では諸刃の剣の側面があると思います。

第1志望校に合格するのは半分もいないというのは有名な話です。

せっかく中学受験をするのであれば(その後の生活のためにも)、中学入学をゴールにするではなく、通過点にできるような話し合いをご家庭の中でされると良いのかもしれないと思いました。

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