応募するしないの判定基準

労働環境

求人情報を見た後に、その学校については興味をもって調べると思います。

もしかしたら、「生活するためにとにかく内定を」と、あまり調べないまま応募してしまう方もいるかもしれませんが、「こんなはずじゃなかった」ということにならないようにするためにも、自分なりに気になる箇所は調べたほうがいいと思います。

実態の見えにくい私立学校という中小企業の内部の情報をどう調べていくか。

今回は公開されている情報からどのように判断していくのかを考えていきます。

学校ホームページ

イメージ戦略が感じられるか

この項目では各学校ホームページへのリンクが多数貼られています

ここ最近の学校ホームページのトレンドは、トップページに動画やスライドショーを埋め込んでいるタイプです。

ダイナミックな動画をトップページに設置している学校が増えてきている印象です。

上空からドローンを使って、なめらかに移動しながら撮影して作り込んでいるそうです。

いくつか例を挙げると獨協中高共立女子中高がそうではないでしょうか。
(他にも埼玉県の東野高等学校や千葉県の千葉明徳なども)

(本来は貞静学園もダイナミックな学校紹介動画をトップページに設置していたのですが、11/15現在入学試験用の連絡をメインにしたものに変更されています。)

國學院久我山も似ていますが、生徒の顔が出ないように配慮しているために表情がわかりにくく、イメージをつかみにくいですね。

生徒の表情という点では大妻多摩のものと比較してみるといいと思います。

一生懸命な雰囲気や楽しそうな様子が伝わってきますし、上空から撮影したグラウンドやテニスコートの様子から施設の広さが垣間見えます。

動きは小さいとはいえ、香蘭女学校国本女子も作り方は似ています。

ここ数年で静止画ではなく動画が普及してきていますが、やはり動画の威力は強烈です。

静止画に比べて圧倒的に情報量が多いのです。

こういうところにお金をかけているかどうかは、法人の金銭的な体力面を判断する指標にもなりますし、流行に敏感かどうかという学校法人の感受性も判断できます。

もちろんこれが全てというつもりは毛頭なく、あくまでも一側面に過ぎません。

ただし比較してみると一目瞭然だと思います。

大きい画像を何枚かスライドショー形式で切り替えている学校と比べてみましょう。

暁星中高実践女子淑徳SCなどを御覧ください。

言われた後で改めてみてみると、静止画が多くても動きを伴う動画の情報量には敵いません。

また、スライドショーのサイズや文字の有無も学校によって違います。

東洋英和女学院のようにスライドショーが小さくなるとイメージが変わりますし、豊島岡女子のように文字が重なってくるとまた違います。

開成麻布のように昔ながらのタイプもまだまだありますが、これらの学校は別格なので議論しないことにします。

いずれのタイプもトップページから下に向かってスクロールしていくと、新着情報やトピックスなどが表示されていくのが基本パターンではあります。

中には学校の創設者の思いとか、アクセス情報も挟んでいる学校もありますが、一番下にはサイトマップが設置してあるものがテンプレートではないでしょうか。

良し悪しはないのですが、私立学校は中小企業です。

起業の風土、考え方、戦略のようなものを感じるには学校のホームページもかなり参考になります。

作り込まれているか?情報量は豊富か?

私自身がwordpressを使ってブログを更新するようになり、身につまされることも多々あります。

今では多くの学校がwordpressを使ってホームページを作成していると思います。

それゆえ、デザインやレイアウトはどこも似通ってきているとも感じます。

各種リンクは正常に機能しているか、バナーの位置やデザインはどうか、リンク先の情報量は十分か、など気になるところはたくさんあります。

学校ホームページに記載されているのはだいたい以下の項目かと思います。

オーソドックスな私学のホームページの内容

・学校について(創設者や沿革の概略、理事長の言葉など)
・最新情報(現代でいうタイムライン的なもの)
・学校生活について(施設設備、制服、行事、部活、カリキュラム、教科の取り組みなど)
・入試情報(受験生向けの倍率などのデータや日程、在校生の進学先など)
・交通アクセスやお問い合わせ、サイトマップなど

これ以外にも系列校がある場合には系列校へのリンクが設置されていたり、同窓会へのリンクのページがあったりしますね。

また、在校生向けに治癒証明書などの各種様式をアップロードしている学校も少なくないはず。

事務室からとか、図書館からなどのページを準備している学校もありますね。

肝心なのは、最新情報がどのように更新されているか。

その頻度内容かなと思います。

また、学校生活についての項目は、増やそうと思えばかなり増やせると思います。

どこまでこだわってホームページを作成しているのかが見えてきやすい部分はこの2つでしょうか。

公開されている以上の情報を読みとる

学校の最新情報は、行われた行事やそこに写っている生徒の表情など、前面に出てくる情報に目がいきがちです。

もちろんそういう情報も大切なのですが、背景に写り込んでいる風景のほうを私は気にしています

例えば学校の施設設備のページで講堂が紹介されていたとします。

何人収容できるとか、文字や数字で見る情報に加えて1枚静止画がついていれば紹介のページとしては十分でしょう。

しかし、そのような1枚の静止画を風景として見たときと、生徒が実際に使用している生の状況とを比べると、見え方も印象もやはり変わってきます。

自分が働くことになる職場かもしれないと思うと、「意外に奥行きがあって生徒の収容能力がありそうだから学年集会でも使えるのかな」などと教員サイドの視点で考えることもできます

公開されている情報からどれだけの内容を感じ取れるかは、我々自身がどの程度いろんなことを気にしながら生徒を動かしてきた経験があるのか、というところにも通じます。

カリキュラムはどうか

学校によっては、何年生のときに何の授業を1週間あたり何時間やるかというカリキュラム表を公開している学校もあります。

もちろん、科目名が独自に設定されていて、高校3年生時に「数学特講」とか「物理研究」のような表記になっている学校もあります。

教材を明らかにしている学校もあるので、そんなところから学校の雰囲気や考え方を知ることもできると思います。

また、教科ごとのページでも触れていますが、何年次に何時間の配当があるのかというのは教員の採用の状況に直結します。

授業を担当出来る人がたくさん求められているのかということです。

学校規模(1学年何クラスか)も踏まえて考えると、その科目を指導するのに必要な教員の人数も逆算できそうです。

もちろん、どの程度講師に任せているのかなど細かい内情まではわかりませんが、仮に全て専任教諭でまかなっているとするととか、専任の半数くらいの講師が勤務していると仮定するとなど、生徒の規模だけではなく教員の規模も想像することができます。

ちなみに、専任の半数くらいの講師が勤務しているというのは、割とありがちな構成比だと思っています。

例えば、共立女子中高は学校ホームページに専任教諭105(男55・女50 平均年齢43歳)、講師53(男16・女37)とあります。

自分がかつて勤務してきたいくつかの学校もこれくらいの比率だったと記憶しています。

また、我々目線の採用募集があるかどうかだけではなく、生徒目線でも配当年次と進度の問題も絡めて考えることができるはずです。

この数学の配当時数であれば、高校2年生までに理系は数学Ⅲまで終わらせてしまうんだろうな、とかそういうことです。

進学実績はどうか

もう1つ大切な指標はこの進学実績です。

大きく分けて2つ感じ取らないといけないと思っていることがあります。

1つは単純にどの学力レベルの学校を目指す層がどれくらいいるのか、だいたいの雰囲気を感じることです。

実際にどういうレベルの生徒が育っていくのかというところで、我々教員に求められる力量も変わってきます。

東大・京大や医学部を始めとする難関校へ合格させることが求められているのか。

それともMARCHレベルなのか。

学校によっては就職指導を求められるところもあると思います。

自分の指導がやりやすい学力レベル帯かどうかよく考えなければいけないと思います。

もう1つは学校の勢いがあるかないかを感じること。

進学実績の表記のしかたも学校によって様々です。

大分類で「4年制大学・短大・専門学校」などのように情報を公開している学校もあります。

もちろん具体的に合格した大学名を公表している学校もあります。

現役生と浪人生の人数を公開している学校としていない学校があります。

「最近5ヶ年の実績」というアバウトな表記で大学名のみを公表している学校もあります。

数年前から進学実績のページだけ更新されていない学校もあります。

経年変化を見ると、ここ数年でより難しい大学により多くの生徒が合格しているような、進学実績が伸びていると思われる学校も見かけますが、そうではない学校が圧倒的に多いです。

少子化の影響などもあると思いますが、うまく広報活動などを行ってレベルの低下の影響を減らしている学校もあります。

生徒に人気がでるかどうかは、我々の待遇に直接返ってきます。

法人ホームページ

運営している法人がしっかりしている学校は経営も安定していそうだし積極的に応募書類を準備したい!

そう考えている方も多いと思いますが、一概にそうも言えないと思っています。

大学の附属校や係属校は法人が大学と同じことも多く、そのためホームページも整っている場合も確かに多いです。

しかし、それ以外の学校法人の場合はまだまだ情報公開が進んでいないところも多いです。

今回は例として聖心女子学院横浜学院の法人ホームページを比べてみたいと思います。

なお、どちらも暗号化通信に対応していないため、リンクは貼りません。

各自の責任においてアクセスをしてくださいませ。

スクリーンショットなどは部分的に保存してありますが、著作権もあると思いますので公開はしないことにします。

なぜ今回は聖心女子学院横浜学院を例に挙げたかは、見ていただければ一目瞭然ですよね。

圧倒的に法人として整ったホームページを公開しているのは聖心女子学院です。

法人概要学院組織だけでなく、財務諸表なども公開しています。

その上で寄付を募るリンクなども用意されています。

一方の横浜学院

私がこの記事を書き始めた夏休みの頃はもっとひどかったんです。

当時は背景が柔らかいピンク色だったのですが、右下の著作権表示の年度も2004-2014と表記の通りであれば6年ほど更新がされているのかされていないのかわからない状態でした(このときのスクリーンショットは取りそこねています)。

現在では背景が柔らかい空色になるとともに、年度表示も2004-2020に修正されています。

しかし、肝心なところが修正されていません(英語の先生なら既にお気づきだと思いますが)。

年度の表記の前にある著作権という英単語、本来は「copyright(コピーライト)」なのですが、恐らくキーボード上で「r」と「t」が隣り合わせにあるのでタイプミスされたまま「copytight」となっています(※rightには権利という意味がありますね)。

本当に些細なことですが、こんなところから法人(というか中で働いている人間)の力量も透けて見えてしまいます。

また、法人のホームページの情報量の少なさにも違和感を感じますよね。

系列校へのリンク、沿革、採用情報、寄付、アクセス、プライバシーポリシーのページしかありません。

ICTへの対応力はあるのか

さて、上で述べたように、聖心女子学院も横浜学院も外部サイトへのリンクは貼りませんでした。

理由は暗号化通信に対応していないからです。

暗号化通信とはこういうやつのことです。

上のスクリーンショット画像の学校のホームページはこの南京錠のマークが示されていて、暗号化通信に対応していることがわかります。

一方で対応していないとどういう表記になるか。

このようになります。

あとは求人情報を検索していると、表示されているPDFファイルの名前が変になっていることがありませんか?

これは実際に今年度あった求人票です。

来年度の社会科の非常勤講師を募集しているにも関わらず、タブの部分に平成18年7月17日と見えてしまっています

以前の求人情報のファイルを使いまわしているからなのか、こういうことになってしまっている学校って意外に多いです。

求人情報を一括して管理している事務側が気づいていないのか、副校長とか教頭とか教務主任が気づいていないのかはわかりません。

また、細かいことですが、ロゴが未設定の学校もあります。

ワードプレスの「W」のロゴが表示されてしまっていますね。

この学校はその他のページはきちんと自校の校章をロゴに設定しているのですが、求人情報のところだけ設定されていないようです。

今年度、オンライン授業への対応を迫られた学校現場ですが、ICTへの対応を推進しているにも関わらず、学校のホームページがこのような状況だと見方によっては違和感を感じてしまいます。

もちろん、ただのうっかりミスの可能性もあるとは思いますが。

次のページでは学校や法人の公式サイト以外でも気にすることを考えます!

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