「学歴より経験重視」で教育格差が逆に広がる理由-アメリカでは「経験を買う高額ツアー」が浸透-(10/4付東洋経済オンライン記事より)

受験生保護者

元記事はこちら

「学歴より経験重視」で教育格差が逆に広がる理由
アメリカでは「経験を買う高額ツアー」が浸透

https://toyokeizai.net/articles/-/621239

今回の記事の内容は、なかなか衝撃的な内容も含んでいると感じます。

親の収入の話や金銭面の話も出てきますし、学力重視の受験制度は悪くない‥という話も出てきます。

進学校に入っても学力は上がらない

記事によると、エリート高校に入学した生徒と入学できなかった生徒のその後を追いかけた‥とあります。

そして進学校に入った人と普通の高校に入った人はその後の学力に違いがほぼなかったという結論に達しています。

この記事の中の最初のこの項目については、あくまでもアメリカの話なのかもしれないな、と少し感じます。

特に都内は受験戦争が過熱していて、更に高校からの募集を停止する学校も増えています。

そもそも私立高校を選択肢に入れることができなくなりつつあるのではないかという点で、大前提の比較も難しい(または今後更に難しくなってくる)のではないかと思います。

公立校で過ごすのと、中高一貫校で6年過ごすのでは、環境面があまりにも違いすぎるようにも感じてしまいます‥(もちろん、名ばかりの私学もあるので全てとはいえませんが‥)。

最上位層が、高校募集をしている上位私学に行くか行かないか、公立トップ高校で過ごすかどうかという比較ならば、一理あるようにも思いますが‥

いずれにしても、個性のある魅力的な私立学校づくりと、公教育の充実のどちらも国の将来のために必要だと感じてしまいます。

履歴書に書ける経験は「金で買える」

昨今、推薦型とか人物重視の入試が増えているという話もあります。

記事内でも『教育の未来の姿として、「学歴重視から経験重視に変えていく」というものがよく語られています』とあります。

見出しで理解してしまった方も少なくないと思いますが、単純に経験があること(見たことがある、触ったことがある、知っている‥)は経験が無いことと比べると、雲泥の差があります。

私の担当教科が理科なのもあるかもしれませんが(実験・観察・実習は本当に大切!)、最近は生活経験が乏しい子どもも少なくない(というか以前から増えている?)というような話を、今まで勤務してきた様々な学校で同僚としてきました。
(もちろん、逆に昔はできなかったような生活経験をしている場合もあるのですが。)

話を戻すと、やはり裕福な家庭のほうが、旅行したことがある、食べたことがある、飲んだことがある、見たことがある、知っている‥といったような経験をしているように思います。

記事内でも『そういう世界で、何が起こっているかというと、高校生が100万円以上かかる「2週間で多様な経験を買うためのパッケージツアー」に参加しまくっています。』とあります。

日本の国内では流石にまだここまで露骨ではない(はず)ですが、入試の選考をただ「人物重視にすればいいだろう」というのはもしかしたら格差を助長する危険性すらあるのではないかというお話です。

転職の鬼
転職の鬼

それこそ私学選びでも、お子さんにとって貴重な経験が6年間(or3年間)でできそうな学校を、是非選んでくださいね!

学力重視の受験制度は悪くない

金銭面を軸に話を展開してきましたが、ここで学力重視の制度について記事では言及しています。

親にお金があろうがなかろうが、学力試験というゲームを乗り越えさえすれば、入学が保証されるという制度は悪くない。

https://toyokeizai.net/articles/-/621239?page=3

一理あるのではないでしょうか。

あと、私がこの記事を取り上げようと思ったのは、以下のツイートを見た記憶があったから。

おわりに

主体的で深い学びがある教育とか、アクティブ・ラーニングとか、知識の理解ではなく活用というのは簡単です。

ただ、その活用もまず、知識が身についていることが前提だったりするというのはよく見かける議論のような気もします。

結局は両輪で、知識を身につけ、使いながら新たな疑問が生じ、さらに発展させていくというようならせん型の構造をしているものだと思います。

知識活用、人物重視もいいと思うのですが、基本的な学力に絞って大学入試において選抜するのも悪くはないのではないかという話もある記事やツイートの紹介でした。

もちろん、だからといって大学受験の合格実績ばかりをバリバリ追い求める私学がいいというわけでもありません。

転職の鬼
転職の鬼

学校選びは慎重に!

自分の考えていること、自分が出来ること望んでいることなど自己分析と、それができるような学校であるのかの学校分析のどちらもきちんとやって、自分にあった環境を手にしてくださいね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました