公立と私立の働き方の違いと名称の対応一覧

転職活動

私自身が最初は公立校で働いていて、私学に転職しました。

公立は公立で、正規採用臨時的任用教員時間講師というような身分の違いがありますね。

正規採用教員が一定の経験を積んで主任試験に合格すると、給与体系も上がります。

逆に、正規採用と臨時的任用教諭の間の給与体系にも差がある自治体が多いと思います。

臨時的任用教員が1級、正規採用が2級、主任教諭が3級という感じでしょうか。

主幹教諭(4級)や管理職(副校長が5級、校長6級)の道もありますね。

公立の場合は、級と号によって給与が決定する等級号俸制になっており、自治体のホームページなどを参照すれば、だいたいのお給料もわかります。

では、私学の場合はどうなっているのか。

今回はこの点について述べていきます。

公立の正規採用に相当するのは専任教諭

私立学校の場合、専任教諭がいわゆる公立の正規採用に該当します。

内規で定められている通りのお給料が支給されるわけですが、大半の学校の場合は、俸給表が設定されていて、その通りに支給されるはずです。

等級や号俸を設定している学校もあるのかもしれませんが、基本的には年齢だったり勤続年数ごとに給与が決まっている学校が多い思います。

もちろん、前歴加算などもありますし、その計算の仕方は私学によって様々なので注意も必要なのですが。

私が勤務していた学校の中には、世間の状況を踏まえて、定期的にこの俸給表の見直しが行いベースアップをしている学校もありました。

私学だからこそ、自治体という枠にとらわれずに柔軟にお給料なども見直すことができるのかもしれません。

私学で専任教諭以上の身分というのはありません。

そこから先、分掌で主任になることもありますが、このあたりの主任手当などは各学校の規定によります。

学校によって様々ですし、見えにくい部分ではあります。

見えにくいから不安は無いのか、と感じる方もいらっしゃると思います。

確かに不安な部分もありますが、それ以上にボーナスの支給月数が5.0ヶ月以上(6.0ヶ月以上の学校も少なくない)だったり、そもそも基本給が高いなどのメリットがある場合も少なくないです。

もちろん経営的に厳しい学校で、公立校よりも厳しい待遇で勤務することになる私学もあります。

自分が働きやすく、納得できる環境をしっかり調べたり感じ取ったりして転職を成功させたいですね。

臨時的任用教諭に相当するのは常勤講師など

この項目が最もあいまいさを含んでしまうことを先に述べておきます。

公立校の臨時的任用教諭というと、産休代替だったり、正規採用一歩手前というような状況の方が多いと思います。

試用期間の側面をもたせることも

私学の場合だと、たしかに公立校と同じような位置づけで採用している場合もあります。

しかし、いきなり専任教諭にするのが怖いから、まずは常勤講師で採用して様子を見ようという学校もあります。

そのような募集の場合は、求人票に常勤講師(専任登用の可能性あり)というように注記がついている場合が多いです。

私学は中小企業であり、公立校と違って異動はありません。

一度専任教諭として雇用してしまうと、その方が学校の風土に合わない場合は、その方が自主的に退職する以外に方法はありません。

著しく学校法人に不利益や損害を与えたりしない限り、いきなりの指名解雇は難しい(無理)です。

そこで、常勤講師(専任登用の可能性あり)として単年採用(延長の場合あり)をして、働き方が申し分なければ専任教諭として正規採用(のように)しようという学校が少なくないと感じます。

私自身もこの身分で働いていたことがありました。

この場合のメリットは、多くの学校の場合、専任教諭と同じ待遇となっていることです。

公立校の場合は、臨時的任用教員は俸給表で1級となっていて明確に正規採用(2級と差をつけられています

また、臨時的任用教諭として年数を重ねる場合は、同じ学校で勤務することが叶わない場合もあると思います。

私学の場合、少なくとも常勤講師(専任登用の可能性あり)のまま年数を重ねることになっても、同じ学校で勤務を継続することができるわけですから、やり方にも次第になれていき、専任教諭への可能性も上がっていくのではないでしょうか(もちろん個人の能力の問題はありますけれど)。

名称がとにかく多い

常勤講師という名称がほとんど(体感7割くらい?)だと思います。

しかし、それ以外にもいろんな名称で使っている学校があるため私学の採用がわかりにくくなっているのであとも感じます。

具体的には以下の通り。

専任講師
特任教諭
特任講師
臨時教諭
1年専任(最近見つけました)

などなど

私のブログではこれらを常勤講師扱いだろう、として記事を書いていますが、もしかすると細部で異なる場合があるかもしれません。

面接試験などで聞く機会があれば、聞いてみてもいいかもしれません。

明確に待遇を分けている学校も存在する

ただし、明確に待遇を分けている学校もあります。

2020年に見かけた求人情報では、東京都の朋優学院高等学校待遇を明確に区別するとともに、モデル年収も公開していました。

◆専任教諭

年収:22歳で420万円→25歳で530万円→35歳で820万円

賞与:6.0ヶ月

◆専任講師

年収:22歳で380万円→25歳で450万円→35歳で570万円

賞与:5.6ヶ月

私の手元のメモによると以上のようになっていました。

確か、担任はもたないで副担任になる、とかそういうような負担の軽減も設定していた記憶があります(定かではありませんが)。

なので、一概に専任講師って常勤講師と同じ待遇とは言えないのも事実です。

時間講師に相当する非常勤講師

1時間の指導につきいくら支払われる、という形の雇用形態です。

この雇用形態のみ、副業(他校や塾とのかけもち)が可能となっている場合がほとんどです。

首都圏エリアの多くの私学の場合、1時間あたり3000円程度の設定になっているのではないでしょうか。

学校によっては前歴加算などでもう少し高くなる場合もあるはずです。

私自身ももっと高いお給料をいただいていたこともありますし、2800円でやっていた学校もあります。

組み合わせ方によっては年収が600万円を超える場合もあります。

合わせて読みたい

ただし、先日見つけてしまったのですが、非常勤講師という職種にも関わらず、時間外労働:有で勤務時間も8時間指定している(休憩1時間が別設定)私学もありました。

そんな設定をしている私学は初めて見ましたし、例外中の例外だと思っているのですが、よく求人票を読み込むことは大切だと思います。

おわりに

今回は公立と私学の職種の名称の対応についてまとめました。

大きな流れとしては

◆正規採用=専任教諭

◆臨時的任用教員≒常勤講師など(※例外もちらほら)

◆時間講師=非常勤講師

で大丈夫だと思います。

ちなみに、超有名校の非常勤講師を経験すると、自分の経歴としても箔がついてその後の転職もしやすくなると感じています。

身分の安定性、ワークライフバランス、働きやすさなどを考えて、自分が納得できる環境を目指しましょう!

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