私立学校の内情は実際に入職してみないとわかりません。
そのため、就職してからこんなはずじゃなかった‥と後悔する方も意外に多いです。
この記事では、そんなミスマッチを予防するための方法を具体的に解説していきます。
本ブログサイトだけでなく、noteも活用して様々な情報発信をおこなって情報が散っているため、学校の分析のしかたに特化して情報を統合していきます。
実際に自分が転職活動してた頃を思い出しながら記事にしています
なお、従来の学校研究の記事一覧はこちらを御覧ください。
応募する(選考を受ける)前からやるべきことを前半の第1部、採用選考時に注意しておくことを後半の第2部として記事を展開していきます。
当たり前のことしか言っていませんが新卒の方へ
教職経験者はこちらもご覧ください
応募する前から調べておくこと(自分の仕事に関係すること)
以下、それぞれの見出しに優先度をつけていますが「私の場合は‥」です。
新卒の方で校内の仕事のイメージが湧かない方もいらっしゃると思いますし、経験年数に応じて優先する内容も変わってくると思います(自分も変わっています)。
経験年数5~7年、経験校数2~3校程度の感覚で順位付けしていますが、あくまでも参考程度にお考えください。
【優先度:高】学校の偏差値と合格実績
自分が授業をやりやすいか という観点から
教員たるもの、第一の業務は授業です(少なくとも私学はそうであって欲しいと思います)。
公立校は異動もありますが、私立学校では(系列校間で異動がある場合等を除き)異動はありません。その学校の生徒のために、最適化された授業を行うことができる人に(経験が増えれば増えるほど)なっていくはずです。
そもそも、授業時間は教員と生徒が時間を共有することが無条件に設定されている場面です。
この時間をお互いにどれだけ充実して過ごせるかが非常に重要です。生徒も授業がわかりやすく自分の実力が伸びれば満足度は上がり教員に対する信頼関係も増します。教員だって自分の授業がやりやすいに越したことはありません。
自分の中で具体的に偏差値○○くらいの学校がちょうどいいというように自己分析ができていることが望ましいと思います。別の言い方だと○○大学に合格できる生徒が数名いて、大半の生徒(ボリュームゾーン)が△△大学レベルに進学するくらいの学校、という認識でもいいでしょう。
私の場合は高校偏差値65~70程度が理想的で、60を下回ると厳しさが増すと感じていました。東大・京大の合格は数名で、上智理科大~GMARCHがボリュームゾーンの学校でしょうか。
この際、重要なのは基準を明確にすること。
私自身は上記みんなの高校情報のサイトを愛用していて、その偏差値の数値を使うことが多かったです。
既に教壇に立っている方は自分の勤務校の偏差値を調べ、それより高いレベルの生徒でも指導可能なのか、同レベル帯がいいのか、もう少し低いレベルの生徒に丁寧に教えるほうが合っているのか考えていただくのがよいと思います。
学校の人気の観点から
日本国内の大学合格実績は関係なくなってきているという話も増えつつあると思います。
学校の雰囲気や方針が好きだから入学したとか、海外大学も視野にいれられるから入学したというような学校の選ばれ方が増えてくるのかもしれません。
そうはいっても、実際にどのレベルの大学に進学した実績があるかないかは学校選びの際の指標になることは間違いありません。
もちろん、これは古くからの日本国内の有名大学についても言えることです。
東大・京大を始めとした旧帝大や国立大だけでなく、医歯薬などの合格実績から判断することは古くからありますが、まだまだ大きな指標として良いと思います。
【優先度:中】部活動
体育の先生や明確な実績をもっている方の優先順位は高くなるかもしれません。
教育的効果はあるとされつつも、時間を割くことが負担にもなりかねないのが部活動です。
私立学校だからこそ、宿泊を伴う合宿を長期休みに独自にやらなければならない等、公立校以上の負担が生じかねない場合もあります。
既に学校で部活動指導を行っていて、この部活動なら指導できそうとか、この部活は避けたいなどの自己分析ができていることが望ましいです。
具体的に挙げられる判断基準の例としては以下の項目でしょうか。
- 男女で競技に違いがあるか(人口や種目など)
- 集団競技か個人競技か
- 屋内か屋外か
- 人命に関わるか否か
- 特殊な環境が必要か
男女の違いというのは、極端な例を挙げるとチアリーディングやダンス部、相撲部なども考えられるでしょう。
また、チームを作っていく上でも集団の帰属に対する考え方が男女で異なることも考えられます。
さらに集団競技(野球・サッカー・バスケ・吹奏楽等)か個人競技(テニス・卓球・陸上・美術・書道等)かでも部活や個々の生徒に対するアプローチが大きく変わってくるはずです。
最も気になるのは生徒の人命に関わりかねない部活動でしょうか。
水泳部や体操部などは最たるものでしょう。上記チアリーディングなども技の種類によっては危険度は上がります。
特殊な環境が必要かどうかというのはアーチェリー(射場の有無)やラグビーなどでしょうか。
私の場合、理想的な指導環境は男女合同で活動できる個人競技です。
なお、自分に競技経験がある場合は優遇してもらえる場合も多いハズです。
ただ、応募した学校がその競技で全国レベルだったり、インターハイ常連校だったりすると、割く時間も引率の回数も激増するでしょう。
あえて競技経験を隠している方もいらっしゃると思います。
【優先度:中】学校行事
学校行事と教員の負担、学校の魅力には一定の相関関係があります。
準備や片付け、クラスの行事参加など大変さはあるものの、生徒の経験値に還元されたり、結果として学校の魅力向上に一役買う場合も少なくありません。
そうは言っても、大変のものは大変です。
体育祭や文化祭など、どこの学校でもやる行事はあると思いますが、球技大会、歌留多大会、スピーチコンテスト、校外学習など様々な行事を設定している学校もあります。
あとは学校独自の行事の濃さも気になるところです。
パッと思い浮かぶのは登山や強歩系のイベントでしょうか。
過去に記事化した学校の中では吉祥女子中学校・高等学校が中2の三つ峠登山、高1の宝永山(2700m)登山を設定していますし、巣鴨中学校・高等学校では大菩薩峠超え競歩大会が、栄光学園中学校・高等学校では歩く大会(35km)が毎年設定されています。
また、宗教系の行事もあるでしょう。
キリスト教系の学校では適宜礼拝などもあるでしょうし、12月にはクリスマスに関する行事も執り行われるでしょう。同様に仏教系の学校では5月のお花祭なども学校行事に組み込まれている場合が多いと思います。
全くの門外漢でも経験していくうちに慣れていくとは思いますが、既に知っていると入りやすさはあるかもしれません。
【優先度:中】立地条件・アクセスのしやすさ
通勤の観点から
学校の所在地と、アクセスのしやすさは毎日の通勤を考えると死活問題です。
個々に許容できる通勤範囲は異なると思いますのでご自身の事情を踏まえてお考えください。
場合によっては転居も視野に入ってくると思います。
私の場合、高校も大学もドアtoドアで1時間程度だったのでこのくらいまでは許容範囲でした。
学校の生徒募集の観点から
立地は生徒募集に影響を与えます。
通学しやすい学校と通学しにくい学校では、そもそも受験してもらえるかどうかが変わってきます。
2023年の大学合格実績についての記事では桐朋の低迷ぶりが多摩地区ゆえのデメリットという地域性と関連付けて言及されていました。
生徒募集は巡り巡って教員の待遇に影響しかねません。
ハード面についてはどうすることもできませんが、気にしておくとよいでしょう。
【優先度:低】校風
わかりやすい二項対立は自由な校風か管理型の校風かという点でしょうか。
これは受験生の学校選びでも一つの指標になっています。
我々教員の労働環境としても影響を及ぼします。
生徒に対しする接し方が変わってきます。
合わない場合は学校の校風通りの役柄を演じることにもなりかねません。
気にしない方は気にしないでしょうし、気にする方は働きにくさを感じるかもしれません。
私は全く気にならないタイプだったので校風は重視しませんでした。
応募する前に調べておくこと(職場の安定性について)
法人の基本情報
多くの私立学校は個々の学校法人によって設置されていますが、中には系列校があったり、大学の名前を冠している学校もあります。
ここで注意したいのが大学の名前を冠しているからといって必ずしも給与や待遇が安定しているとは限らないということ。
安易に「大学がバックにいるから安泰でしょ‥」と単純に考えるのは軽率だということです。
私自身も失敗したことがあります‥
具体例を挙げると、明治大学付属明治高等学校・中学校の設置者は学校法人明治大学ですが、明治大学付属中野中学校・高等学校と明治大学付属中野八王子中学校・高等学校は学校法人中野学園が設置者になっています。
他に有名なところでは巨大法人である日本大学系でしょうか。学校法人日本大学が設置しているのはいわゆる正付属と呼ばれ、日本大学○○学校と呼ばれる学校群。日本大学鶴ヶ丘や日本大学豊山などが挙げられます。
逆に個々の学校で法人を設置しているのは準付属と呼ばれ、○○日本大学学園と呼ばれます。目黒日本大学中学校・高等学校の設置者は学校法人目黒日本大学学園ですし、佐野日本大学高等学校や土浦日本大学高等学校も学校法人佐野日本大学学園と学校法人土浦日本大学学園が設置者です。
日本大学には特別付属校という位置づけの学校もあります。俗に日大ナンバーズとも呼ばれる日本大学第一学園、日本大学第二学園、日本大学第三学園です。これらの学校は個々に給与体系も異なり、本体の日本大学よりも待遇面は良いのではないかという噂さえあります。気になる方はこちらのnote記事もご参照ください。
過去の採用選考の状況
毎年、同じ教科の教員募集を繰り返す学校は胡散臭い‥
そう感じる方も多いと思いますし、Twitter等でも避けた方がいい学校として拡散されている場面も多いです。
とはいえ、過去の採用情報なんてどうやったら解るのかと思う方もいらっしゃると思います。
そこで、当ブログサイトを存分にご活用ください!(唐突な宣伝)
実はこのブログサイトを運営するきっかけだったりします
自分が転職活動をしている際も、その学校の過去の採用状況が分からず、離職率が高いのか低いのか、働きやすいのか働きにくいのか判断に迷ったことが多々ありました。
当ブログサイトでは年度ごとに採用情報をまとめてありますし(人の力でやっているので抜けや漏れもあるかもしれませんが)検索ボックスも設置してあるので情報を探しやすくしてあります。
もちろん、毎年のように教員募集を繰り返すから必ずしもブラックな環境であるとは限りません。
複数年計画(例えば2年以内等)で優秀な教員を採用したいと考えている学校もあります。また、団塊の世代の退職の時期が重なってしまい、結果的に教員募集を繰り返しているように見えてしまう学校もあると思います。
人によってその学校がブラック私学なのかホワイト私学なのかの感じ方はそれぞれですが、教員募集を繰り返しているからという一点だけでは判断することはできません。
あくまでも材料の1つとしてお考えください。
他教科の採用選考の状況
複数の教科で教員募集をしている学校は胡散臭い‥
そう感じる方も多いと思いますし、Twitter等でも避けた方がいい学校として拡散されている場面も多いです(繰り返しで恐縮ですが)。
確かに、複数の教科にまたがって年度内に何度も募集するような、絨毯爆撃型の教員募集を行う学校もあります。
好まれるか嫌われるかは別として、純粋に優秀な教員を採用したい思いが強い(強すぎる)中堅校である場合も多いです。
また学校の事情として、共学化や中学校の開校など背景の情報にも気を配ったほうがいいでしょう。
もちろん、単純に募集情報を出しても教員が集まらない場合ももちろんありますので、多角的に判断する必要があります。
入試の偏差値と形式・回数
入試を作問する観点から
私立学校の入り口の顔とも言える入学試験問題。
これを作成するのはもちろんその学校の専任教員です。
かつては平成教育委員会など私立中学校の入試問題を取り扱うクイズ番組もありました。また、電車内の広告でもシカクいアタマをマルくするなどで見かけたことも多いはずです。
良問は話題になり、各種メディアでも取り上げられて学校の広告としての役割も担います。
一方で、出題ミスは許されず、校正に気を遣う作業でもあります。2023年度の中学入試では、新設校の芝国際中学校が大炎上しました(出題ミス・合格発表の遅延など)。
そんな入試問題を何種類作るのかは専任教員の負担に直結します。
例えば雇用問題で訴訟に発展した神奈川県の橘学苑中学校・高等学校では、7回の入学試験を行っていた時期があります。
作問の負担を考えると少しゾッとしてしまいます
生徒募集の困難さと経営面の観点から
入試制度について調べておくもう1つの理由としては、生徒募集に苦労しているかどうかを推し量るためです。
例えば、上で例に挙げた橘学苑中学校・高等学校は7回の入学試験を行っていますが、募集している人数は80人なのです。
また、試験日程を確認すると、後半の日程が第5回2/4PM、第6回2/7PM、第7回2/22となっています。
私立学校の入学試験に合格できていない生徒でも、どうにか受験して欲しいと思われてしまうような設定と思われてしまっても仕方ないかもしれません。
このような理由から、体育や芸術教科の先生方で直接的に作問に携わらなくても、入試制度については調べておいたほうがよいでしょう。
年収や給与などの待遇面
なかなか待遇面の情報は表に出てきません。
そんな不安を少しでも解消できればということで、自分が知る限りの情報をこちらのnoteマガジン内で提供しています。
一番確実なのは、知人のツテで確実な情報を入手することだと思います。
また、前歴換算の仕方も学校によって異なります。
常勤・専任は1年分、非常勤講師や民間企業の経験は0.5年分、ただし自校の非常勤講師は1年分換算するなど本当に学校によって様々です。
口コミサイトの情報
意外とバカにできないのが各種口コミサイトの情報。
ここで注意したいのは、個人的な恨みつらみのような主観の強い書き込みも混じっていること。
教員経験がある方は、適度にフィルターをかけて目を通してください。
当該の学校に通っている生徒や保護者だったり、受験した受験生だったりの目を通して学校を見ることができます。
中には学習塾の学校に対する考え方などを拾える口コミもあり、期待以上の情報が得られる場合もあります。
デジタルパンフレット
多くの場合、学校のホームページにデジタルパンフレットが掲載されています。
見当たらない場合は、こちらの私立中高学覧が大いに参考になるはずです。
年度の切り替わりの時期だと新年度のものが掲載されていない場合もありますが、大抵の場合は最新のものが見つかるはずです。
基本情報が満載なので、目を通しておくと良いでしょう。
理科や社会の先生は、選択科目の単位設定や配当学年を知ることができる場合もあり、重宝する場面も多いです。
学校ホームページや各種SNS(facebook・note)等の情報発信媒体
学校ホームページは、情報発信の本体とも言える場所です。
基本情報が十分に発信されているか、行事などの近況報告がなされているかだけでも学校の情報発信に対する積極性が見えてきます。
また、分量が少ないが発信頻度が高いとか、頻度は低いけど単発の記事が重ためなど、情報発信の方向性も見えてくるでしょう。
学校によっては各種SNSを利用している場合があり、情報発信の主体がそちらに移行していることもあります。
実際に学校分析を行った記事
ここまでの内容を踏まえて記事化しているのが、外部情報から徹底分析系の記事です。
- 【神奈川】浅野中学校・高等学校を外部情報から徹底分析
- 【埼玉】狭山ヶ丘高等学校・付属中学校を外部情報から徹底分析
- 【千葉】専修大学松戸中学校・高等学校を外部情報から徹底分析
- 【東京】吉祥女子中学校・高等学校を外部情報から徹底分析
- 【千葉】成田高等学校・付属中学校を外部情報から徹底分析
- 【埼玉】大宮開成中学・高等学校を外部情報から徹底分析
- 【神奈川】栄光学園中学高等学校を外部情報から徹底分析
- 【東京】巣鴨中学校・高等学校を外部情報から徹底分析
ここまで述べてきたことを中心にまとめていますのでぜひご参照ください。学校を分析する方法、内容、濃さなどを感じていただけれと幸いです。
単発系記事にも注意しておく
各種メディアが展開する情報にも気を配っておくといいでしょう。
具体的には以下のようなメディアが執筆する記事でしょうか。
- ダイヤモンド・オンライン(教育情報)
- 東洋経済オンライン(education×ICTや特集記事など)
- NIKKEI STYLE(進学校の素顔など)
もちろんこれら意外に朝日(本体もAERAも)だったり読売でも毎日でも学校名が見出しに入っている記事は気にしておくといいかもしれません。
媒体によっては少しゴシップっぽかったり、不祥事系の記事もあるかもしれませんが、それはそれで貴重な情報源です。
採用選考を受ける過程で気にするべきこと(採用選考は情報収集の場)
「実際に学校の様子を見ていい意味で印象が変わった!」とか「期待していたような学校ではなかった‥」というのはやはり実際に学校に足を運ばないとわかりません。
その意味で採用選考は貴重な情報収集の場になります。
登下校する生徒の様子、生徒の会話の内容、学校の施設・設備、事務室や職員室の雰囲気など、実際に少し見るだけでも得られる情報は多いです。
特に教員経験者は同業者として感じとれることも多いハズです!
他にも事務室の作りや人間模様、掲示物の内容、談話スペースの充実度(特に女子校)など気になる要素は多々あります。
以下のnoteマガジン(無料)にまとめてありますのでご参照ください。
施設・設備で気にすること
もちろん校舎の綺麗さや新しさなど一目でわかることも大切です。
教室環境も、スクリーンやプロジェクタなどが設置されているかなども昨今では重要でしょう。
教室内の黒板の大きさ、机の数や配置、生徒用ロッカーなど、どういうところに注力されているかは実際に見たほうが早いでしょう。
ちなみに、私は学校に到着したら必ずトイレを確認するようにしています。
未だに和式トイレが設置されている学校もありますからね‥
試験会場に行くまでに特別教室の側を通り過ぎたり、購買部や保健室の様子が理解ったりすることもあります。
筆記試験で気にすること
最初に必ず生徒のレベルを調べておき、出題されるレベルを想定しておきましょう。
実際に指導した経験がある方なら難度設定と試験問題の兼ね合いが予想できるはずです。
実際に試験が始まったら全体に目を通し、どのくらいまでミスが許されそうか判断しましょう。
学校のレベルよりも遥かに難易度が高い(見えを張った)問題が出題される場合もあります。この場合、ある程度の捨て問は大丈夫かもしれません(他の受験者のレベル次第ですが)。
逆に学校のレベルと同等(想定内)や、基礎基本を重視した問題が(多数)出題される場合もあります。この場合、完答することが望ましくなってきます。
筆記試験の内容から、学校側がどういう人材が求められているのかを感じとることができます。
例えば難問でも分かりやすく教えることができる人とか、苦手な生徒にも教えることができる人とか。
筆記試験の出題の空気感が次の模擬授業の選考で活きる場合もかなり多いです。
模擬授業で気にすること
板書の綺麗さや論理展開の流れのスムーズさは教員経験者なら大丈夫でしょう。
授業者のスタイルを確認しつつ、想定される生徒のレベルに合っているかのすり合わせが模擬授業の意義だと思います。
難易度設定や時間設定が多少ずれていたとしても、選考上大きな影響はないはずです。
一部の学校では事前に作成した教案通りに授業をやることを求められることもありますが‥
授業を見てくださるのは、同じ教科の先生や管理職の場合がほとんどです。
自分の授業を行いつつも聞いてくださる先生方の様子にも注意しておきましょう。
なお、模擬授業が会心の出来でも不採用になる場合もあります。
面接試験で気にすること
志望理由や自身のことについては個々に答え方の定型は決まってくると思います。
質問の内容で気にするべきなのは、一般的ではない内容。
なんでそんなことを質問してくるんだろう‥?というような内容は、学校が抱えている課題だったりする場合も多いです。
授業のこと、生徒や保護者対応のことだけでなく、学校運営上の課題や方向性についてなど、教員経験者ならやり取りを通して感じてしまうことも出てくると思います。
実際の私学の採用選考の詳細について(note有料記事)
実際に出題された問題や試験時間などをnoteマガジンでまとめています。
マガジン内には大学関連校も(付属校も係属校も)あります。
御三家校のものも収録されていますし、俗に言う新御三家校も複数校収録されています。
学校によって出題の内容も傾向も本当に様々です。
YouTube動画も投稿していますのでご参照ください。
ミスマッチを予防するための11のポイント
学校の分析とともに、自己分析も進めましょう。
- 自分の授業がしやすい生徒のレベル帯(偏差値・合格実績)を把握しておく
- 自分が指導しやすい部活動のタイプを把握しておく(男女・競技性・種目など)
- 学校行事の種類と特殊性を調べておく
- 学校の立地条件とアクセスのしやすさを調べておく
- 校風を調べておく
- 法人の基本情報を調べておく
- 採用活動の方向性を調べておく
- 入試制度や入学偏差値について調べておく
- 口コミサイトにも目を通す(過信はしない)
- 学校ホームページや各種SNSなどの情報発信媒体の内容を確認しておく
- 採用選考を受ける際に学校の様子を五感で感じ取ってくる(最重要)