私学への転職を考えるときに気にするべき11のこと(橘学苑の提訴問題から学ぶ)

労働環境

横浜市鶴見区にある「橘学苑中学校・高等学校」が保護者と教員28名から提訴されています(2020年5月時点)。

報道によると以下の理由で訴えられているとのこと。

5年間で教員が100人退職

野球部やサッカー部の顧問の解任

サッカー部のグラウンドの一部をテニスコートにする工事を断行

休校期間中の学習指導が不十分

以上の理由で700万円の損害賠償やホームページへの謝罪文の掲載を求めているそうです。

転職とは違う観点になりますが、日頃から学校を分析していますので、同じような視点から分析してみたいと思います。

私自身も1年間で20人の教員が退職する職場で勤務していた経験があるので、その経験も踏まえていきます。

労働者として「職場を選ぶ」ことについて考えていきます。

中小企業である私立学校の内部事情を考える感覚を磨きましょう。

学校法人橘学苑

調べれば調べるほど気になるところは出てきます。

1つずつ確認していきます。

法人の規模

学校法人橘学苑は 幼稚園・中学校・高等学校 を設置しています。

一般的な幼稚園のイメージ

大学を持っていない、そして小学校を持っていないのに幼稚園を持っているという設置状況です。

有名大学の附属校は経営も安定している(ところも多い)ので、待遇がいい傾向にあるのは今までの記事もご参照下さい!

幼稚園や保育園という施設そのものの役割は社会的に大きいのですが、経営はまた別問題です。

幼稚園が倒産する、閉園するなどの報道もここ数年見かけるようになりました。

橘学苑は1974年には附属幼稚園を併設しています。

幼稚園無償化の制度などにうまく対応できていたのか、歴史があるからこそ逆に経営は大丈夫だったのか、など気になるところです。

もちろん、世の中にはうまく運営している幼稚園も数多くありますし、橘学苑は幼小中高と完全にエスカレーターになっていないので、逆に幼稚園経営だけはうまくいっているというパターンかもしれません。

経営問題は我々の お給料(待遇)に直結します

法人の歴史

概略を示すと以下の通りです。

1942年に「橘女学校」創立。校主に土光登美が就任。
1945年に土光敏夫が理事長に就任。
1947年に高等女学校併設中学校として「橘中学校」を併設。
1968年に定時制課程を併設。
1974年に幼稚園併設。土光敏夫が日本経済団体連合会の会長に就任。
2004年に中学校を男女共学化。高校をコース制に。文理コース以外男女共学化
2006年に文理コースを男女共学化

現在の理事長(少なくとも昨年度までの理事長)は土光陽一郎さんということです。

一族経営ではなかったか?

私は理事長が世襲制である学校(しかも3校)に勤務していたことがあります。

メリットもあるけれどデメリットも多いのが世襲制であり一族経営。

優秀な一族であればある意味で安泰ですが、能力が無い者が跡継ぎになると目も当てられません。

土光一族はどのような一族だったのでしょうか。

経歴を見ると土光敏夫さんはIHIや東芝の社長の経歴もあって優秀なのかもしれません。

しかし、名選手が名監督に必ずなるわけではありません。

一般的に、理事長や校長は調べれば高確率で情報を得ることができますので、転職する際には一度調べてみるのも1つの方法です。

理事長が校長も兼任している場合もあってこの危険性についてはまた別の記事で紹介します。

女子校が男女共学化するとは?

経営難の可能性が高いのではないでしょうか。

全国的に少子化が進み、女子校の不人気も相まって(最近は人気復活気味か?)共学化した学校はかなり多いです。

橘学苑がそうだとは言い切れませんが、経営難ゆえの男女共学化の可能性は念頭に置いておいた方がいいでしょう。

大切なことなのでもう一度言います。

経営問題は我々の お給料(待遇)に直結します

コース制にした意図は?

進学実績に重点を置こうと試みたのではないでしょうか。

これ自体は悪いことではありませんし、世の中の流れとも一致します。

文理コース(特別進学クラス)と文理コース(総合進学クラス)にも分かれていますしね。

他にも普通科国際コース、普通科デザインコースも存在します。

可能性の1つですが、それぞれ「国際化・グローバル教育を目指した名残」と「かつての女子校時代の名残」のような気がします。

国際コースは高校2年時に1年間のホームステイプログラムがあるので、学校としての特徴を上手く出せているのかもしれません。

しかし、その他では気になる箇所も存在します。

学校ホームページの大学合格実績が平成29年度で更新が止まっています(記事公開時点では少なくとも更新が止まっています)。

また、コース制導入後15年間分の国公立・難関私立大学合格実績をホームページで表示していますが、これは過去の栄光にすがっていると見られても仕方がありません。

全ての学校に共通していますが、過去に東京大学の合格者を出していたとしても、直近の数年間で輩出しているのか、連続しているのかということの方が重要です。

学校の力や人気が上昇傾向にあるのか、落ち目にあるのかをしっかり判断して下さい。

生徒を集められるかどうかが経営状況に直結します!

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